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★★ Coffee Break ★★

”おいしく出来ますように 焙煎のことなど その1

Artisan Coffee Roaster's voice vol.1

せっかくの自家焙煎のお店のホームページなので、やはり焙煎のことなど。

 

ロッセでは富士珈琲機械製作所の半直火半熱風方式の焙煎機で焙煎を行っています。

ガス方式で4Kgの釜の焙煎機です。4Kgの釜ですが3Kg弱の生豆を入れて2Kg強の出来上がりとなります。

生豆は出来上がるときには膨らむので、釜の空きスペースに余裕がないと煎りムラが出来てしまいうまく焙煎できません。

 

1、火を入れて釜を暖め始める前に各部清掃点検を行います。

 

2、釜に火を入れた後、生豆を計り釜に入れるための専用に容器に入れて待ちます。

(いつも決まった量や条件で焙煎することによって、違う結果の場合での原因を知る手がかりがつかみやすくなります。)

 

 

 

3、その後所定の温度まで上げて生豆を釜に入れます。

最初の段階は生豆にエネルギーを与えることです。

これから生豆が膨らんで弾けるために生豆に熱を与えてあげます。

この段階では生豆についていた皮が取れて、グリーンや黄色みがかった白色だった生豆がだんだん黄色から薄い茶色に変わってきます。

次の段階はダンパーという釜の中の空気の流れを調節する部品を動かして排気します。

(最初の段階では温度をあげることが目的なので空気はあまり動かないようにしておくのが普通です)

排気にしないと釜の中の空気が籠ってしまいコーヒーに焦げ臭い香りがついてしまいます。

また、排気を行うことで生豆に含まれている水分を抜きます。水分の抜け次第で出来上がるコーヒーの味が大きく左右されます。また水分が十分抜けきらなかったコーヒーは渋みが残ってしまいます。

そして次の段階は独自の温度調整によって豆を弾けさせます。

(ここでいうのは1回目の弾けです。普通2回目の弾けで釜から出すようにします)

1回目の弾けの時間と温度によってその後の焙煎の具合が大きく異なってきます。

ここからが一番肝心なパートになります。2回目の弾け、すなわち釜から出す時に備えて温度調整をシビアに行います。

このところで温度が高すぎるとちょうど坂道を走って下るように惰性がついてあとで火力を弱くしても修正が利かず、予定よりも早く弾けてしまいあれよあれよという間に釜から出さなくってはならなくなってしまいます。こうなると豆の芯まで十分火が通らずに外側だけが焼けてしまうので、豆は硬く十分に膨らまない状態で煎りあがります。この場合は渋みが多く若い感じのコーヒーになってしまいます。

また、温度が低すぎるとあとで火力を強く調整しても思ったようには上がらず、焙煎時間だけが延びてしまいます。この場合は膨らみが弱いため味にまろやかさが欠けるコーヒーになってしまいます。

 

 

4、釜の温度、豆の弾ける音やリズム、漂ってくる香り、豆の色、豆のふくらみ具合これらの条件がそろったところで釜から出します。

 

5、釜から出したらすぐに扇風機などで冷却して焙煎が進まないように豆から熱を除きます。その後人肌以下に熱が取れるまで冷まし続けます。

 

 

6、冷めたコーヒー豆からダメな豆(焙煎できていない豆やこげた豆など)、石や穀物などの異物を根気良く手で取り除きます。

 

7、ハンドピックが終わりましたら、正確に計量してパッケージングします。品名の手作りシールをはって出来上がりです。

焙煎時間は25分くらい、冷却は10分くらい、ハンドピックは10分くらい(豆によってはモカなどは1時間半くらいかかるものもあります。こうなると精神修養のようですね...)パッケージも10個出来るのでおよそ10分かかります。

トータルすると1種類の生豆がコーヒーとして出来上がるまでに約1時間くらいかかることになります。

 

ロッセではお客様においしいと喜んでもらえるように、一生懸命心をこめて手間隙かけて1つずつ丁寧に焙煎しています。

年間では1500回近く焙煎するのでそのデータも多く、その多くの経験から微調整を行いながら毎日の焙煎を行っています。

これからもロッセは、<豊かに香り高く、いつも焙りたてで、おいしいコーヒー>をお届けできるよう頑張ってまいります。

 


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